下浅間薬師堂(浅間温泉)概要: 下浅間薬師堂は長野県松本市浅間温泉2丁目に境内を構えています。現在薬師堂が建っている境内は永禄4年(1561)に創建された念仏寺が最初とされます。その後、念仏寺は寛永2年(1625)に大村に移し清光寺に改称、さらに寛文9年(1669)に玄向寺となりました。薬師堂自体の創建は不詳ですが当初は上浅間横谷沢にある荒湯源泉(現在の第2号源泉)の守護神として祀られていたと伝えられています。寛保2年(1742)、横谷沢で大洪水により大破し周辺住民と共に現在地に移り下浅間の守護として信仰されるようになりました。明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後の廃仏毀釈運動により仏式が排され、一時、八櫛神社となりましたが再び薬師如来像を遷座し下浅間薬師となっています。現在の御堂(入母屋、桟瓦葺、桁行2間、平入、1間向拝、格天井:三十六歌仙絵)は天保12年(1841)に再建されたもので、明治13年(1880)八櫛神社になった際大改修し、近年に修築されています。境内には薬師堂の他、横谷沢時代の石仏や文久2年(1862)に上田出身の龍野庄蔵が奉納した石燈籠などが建立されています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-浅間温泉文化財保存会・下浅間薬師堂保存会
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