春日城(伊那市)概要: 春日城は長野県伊那市西町に位置する中世の城郭です。春日城は天文3年(1534)伊那部大和守重慶が築いたのが始まりと伝えられています。天文11年(1542)に武田信玄が諏訪地方を侵攻した際、伊那部氏は当時伊那地方の旗頭だった藤沢頼親に2千の兵を差し向けて支援しましたが、後ろ盾だった信濃守護職の小笠原長時が武田勢に敗れた事で降伏しました。弘治2年(1556)川中島の戦いで春日山城(新潟県上越市)の城主上杉謙信についた伊那衆の中に当時の春日城の城主伊那部左衛門尉重親も参加していた為、上杉勢が撤退すると捉えられて斬首され、新たに春日河内守昌吉が春日城の城主となりました。
天正10年(1582)、織田、徳川連合軍による武田領侵攻の際、織田信忠の5万の軍勢が高遠城に侵攻すると、高遠城の城主仁科盛信に応じて昌吉も高遠城に籠城しましたが、奮戦むなしく討死、支城として機能していた春日城も落城し廃城になっています。現在も郭の形状や空掘、土塁などの遺構が残り長野県指定史跡に指定されています。現在は春日城跡公園として整備されています。
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