白髯神社(長野市)概要: 白髯神社は長野県長野市鬼無里日影に鎮座している神社です。白髯神社の創建は白鳳13年(685)、天武天皇がこの地に皇居を移す計画を立て、その鬼門鎮護の守護神として三野王と小錦采女臣筑羅らが本社で滋賀県高島市の琵琶湖の畔に鎮座する白鬚神社から猿田彦命の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。安和2年(969)には悪鬼(鬼女紅葉)退治の勅命を受けた平雅茂が当社を訪れ戦勝祈願をし、治承4年(1180)には木曽義仲が戦勝祈願をした後、京都に上り平家を打ち破ったと伝えられています。明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て、明治6年(1873)に郷社に列しています。
現在の白髯神社本殿は、室町時代(安土桃山時代)に建てられたもので一間社流造、こけら葺き、正面一間向拝、高欄付、浜縁、間口1.38m、奥行き1.23m、木鼻や虹梁、懸魚などに当時の神社本殿建築の特徴が見られます。白髯神社本殿は室町時代の神社本殿建築の遺構として大変貴重な事から昭和34年(1959)に国指定重要文化財に指定されています。白髯神社が所有する神楽は年代不詳ながら軒唐破風の懸魚や向拝細部の彫刻など意匠的に優れ貴重な事から平成17年(2005)に長野市指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、正面千鳥破風、桁行4間、正面1間軒唐破風向拝付き、外壁は真壁造板張。祭神:猿田彦命。
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