法運寺(中野市)概要: 小石山法運寺は長野県中野市中央2丁目に境内を構えている浄土宗の寺院です。法運寺の創建は室町時代末期の天文20年(1551)に開山したのが始まりとされます。明治3年(1870)、圧政と増税に苦しんだ地域の農民達が一斉蜂起し所謂「中の騒動」が勃発。その騒動の中、中野県庁にも大勢の一揆衆が詰め寄せ施設が炎上し、近隣にあった法運寺が仮庁舎として利用されています。他地域での一揆指導者は義民として信仰の対象になるの対し、中野では為政者の報復を恐れ、殉難者やその家族に対しては冷たく、まともに葬儀埋葬が行われなかった事から昭和54年(1979)、法運寺境内に中野騒動殉難者の慰霊する為、聖観世音菩薩像が建立されています。
法運寺山門は切妻、桟瓦葺き、三間一戸、桁行3間、張間2間、八脚単層門。本堂は木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行6間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、唐破風懸魚には鳳凰、向拝欄間部には龍、木鼻には獅子の精緻な彫刻が施され、内部の内陣には本尊となる釈迦如来像が安置されています。山号:小石山。院号:龍泉院。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
|