木曽三大寺

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定勝寺
定勝寺
【定勝寺・概要】−定勝寺(長野県木曽郡大桑村)は木曽路(中山道)の宿場町である須原宿の南端に位置し、境内は木曽義在の居館跡地と推定されています。室町時代初期の嘉慶年間に木曽親豊が開基、初屋和尚が開山として創建されています。木曽家が福島城に移るまでの菩提寺とされ、木曽家縁の品々や境内には木曽家一族のものと思われる墓碑が建立され、背後の山には居城だった須原城が築城されていました。慶長3年(1598)に木曽川沿いから現在に移った際に犬山城主石川貞清により造営されたものが現在の定勝寺本堂で、桃山時代の寺院本堂建築として貴重な事から江戸時代初期の庫裏、山門と共に国指定重要文化財に指定されています。

興禅寺
興禅寺
【興禅寺・概要】−興禅寺(長野県木曽郡木曽町)は木曽路(中山道)の宿場町である福島宿に位置し、室町時代の永享6年(1434)に木曽信道が開基、円覚太華和尚が開山として創建しています。木曽氏が本拠を須原城から福島城に移すと菩提寺になったと推定され興禅寺境内には歴代木曽氏の墓碑が建立されています。江戸時代に入ると木曽代官に就任した山村家の菩提寺となり、引き続き、領内の中心的な寺院として寺運が隆盛し、境内には勅使門を設けるなど格式の高い寺院でした。度重なる火災により往時からの古建築や寺宝は焼失しましたが、趣きの異なる3つの庭園や、木曽義仲の供養塔、木曽義昌の墓碑などが建立されています。

長福寺
長福寺
【長福寺・概要】−長福寺(長野県木曽郡木曽町)は木曽路(中山道)の宿場町である福島宿に位置し、大宝2年(702)に開山したという古寺です。室町時代の永享2年(1430)に木曽豊方が中興開基、竺陰禅師が中興開山し、戦国時代の大永年間(1521〜27年)に木曽義元が再興し信叔禅師により臨済宗に改宗しています。木曽義昌は武田信玄の娘である真理姫を正室として迎えていた為、信玄が病死すると、長福寺の境内に信玄の供養塔を建立しています。木曽家が没落した後は、木曽代官となった山村家が庇護し、境内には山村家の奥方などの墓碑が建立されています。寺宝として木曽義仲の愛妾巴御前が使用したと伝える薙刀を所有しています。
木曽路・三大寺
【木曽氏・概要】−木曽氏は中世、木曽谷を支配した国人領主です。何時の頃からか平安時代末期に東日本にも進出を窺っていた平家一門を一掃し、源氏一門の中では逸早く京都に入った木曽義仲の後裔を語るようになり、歴代領主にも「義」の字を入れるようになっています。実際の出生は不詳とされ、上野国沼田郷(群馬県沼田市周辺)出身の沼田氏(藤原氏)が木曽谷に土着し、地名に因み木曽氏に改姓したという説が有力です。当初は須原城(長野県木曽郡大桑村)周辺と限定的でしたが時代が下がると版図を広げ福島城に本拠を移しています。戦国時代に武田家の木曽谷進出に屈服しましたが、武田家に陰りが見えると逸早く織田家に転じ、松本城(長野県松本市)周辺まで版図を広げています。しかし、本能寺の変で織田信長が自刃すると、一転して後ろ盾を失い、松本城を放棄しています。その後、徳川家康を頼り木曽谷の領地だけは安堵されましたが、今度は豊臣秀吉に転じた為、小牧長久手の戦いでは徳川家に攻められています。豊臣家と徳川家が和睦すると、徳川配下に加えられ、天正18年(1590)に徳川家の関東移封に伴い、木曽の地を離れています。定勝寺、興禅寺、長福寺は何れも木曽氏縁の寺院で、木曽路(中山道)沿いの宿場町に境内を構え木曽三大寺と呼ばれています。

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