曙月庵(阿島陣屋)概要: 曙月庵は長野県下伊那郡喬木村阿島に位置しています。曙月庵は知久家が政務を行った阿島陣屋に設けられた茶室で、江戸時代後期の嘉永元年(1848)に当時の当主知久頼匡が建てたものです。知久家は柳間詰の交代寄合で参勤交代が許されていた事から領内整備に比較的力を入れ、その一環として建てられたと思われます。明治時代初頭に阿島陣屋は廃城となり陣屋の敷地内にあった建物は破棄されましたが茶室は知久家の宅邸として残され、宗偏(部首はぎょうにんべん)流家元山田宗偏(部首はぎょうにんべん)4世陸安斎により曙月庵と名付けられています。
曙月庵は茶室としては珍しい2階建ての書院造りで、入母屋、銅板葺き、真壁造り、庭園側の2階には高欄、1階には縁が廻り、数寄屋建築、長野県の城郭建築の中で唯一残る茶室として貴重な存在で平成6年(1994)に喬木村指定有形文化財に指定されています。曙月庵は現在も茶室として利用する事が出来、阿島陣屋平面図・鳥瞰図、棟札などを所有しています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-喬木村教育委員会
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