日輪寺(上田市)概要: 天照山日輪寺は長野県上田市中央に境内を構えています。日輪寺の創建は天文14年(1545)真田氏の祖とされる海野幸義(海野棟綱の嫡男。真田幸隆の従兄弟又は叔父。天文10年:1541年村上義清との海野平の戦いで戦死。)が開基となり用山光受大和尚が開山したのが始まりと伝えられています。寺号の「日輪寺」は開基者である海野幸義の法名「日輪寺殿」に因むもので、海野家が没落すると後裔の真田家が庇護し真田昌幸が上田城に居城を移す際この地に移されたとされ、寺紋は真田家と同じ六文銭を掲げています。
観音堂(普門閣:入母屋、桟瓦葺、妻入、桁行4間、正面軒唐破風向拝付)の本尊である観世音菩薩像は海野家の守本尊だった仏像で広く信仰され8月9日の「りんご祭」の際に御開帳が行われています。隣接する勢至堂は天明3年(1783)、浅間山大噴火で犠牲になった人々を弔う為海野町出身の仁右衛門が建立したもので勢至菩薩像が安置されています(堂内部には如意輪菩薩・勢至菩薩・聖観音像が安置されています)。又、境内には江戸時代後期に上田の地場産業に尽力を尽くした上田藩の実学者、経世家だった成沢寛経の墓があり昭和53年(1978)に上田市指定史跡に指定されています。山号:天照山。宗派:曹洞宗。本尊:聖観音。
日輪寺の文化財
・ 鋳銅製御正躰-室町後期-本地仏丈5.7p,鏡板外径12.9p-上田市指定文化財
・ 成沢寛経翁奥城-江戸時代末期-総高173p-上田市指定史跡
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