山門(三門)概要: 延享元年(1744)に工事が始まり6年後の寛延3年(1750)に竣工した二重楼門で、入母屋、とち葺(厚さ1〜3cmのとち板を使用した屋根葺手法、善光寺山門ではサワラ材を採用しています)、五間三戸、桁行20.4m、梁間8m、高さ18m、上層部外部には高欄が廻り内部には四天王像や四国八十八カ所尊像の他、文殊菩薩騎獅像が安置されていた事から「知恵の門」の別称があります。下層部は花頭窓(上部が花びらのような形状)を設けた板張りの外壁で内部は階段で上層部に上がれるようになっています輪王寺宮筆の「善光寺」扁額の文字の中には5羽の鳩が隠されていて「鳩字の額」と呼ばれ、「牛に引かれて善光寺参り」の古事から「善」の一字が牛の顔に見えるようにしています。この伝承は布引観音近くに住む自堕落な生活を送っていた老婆が白い布をさらしていたところ、善光寺如来が大牛に姿を変え角に布をかけ善光寺まで老婆を導き改心させたという話しで広く人々に知られていました。善光寺山門は江戸時代中期に建てられた大型寺院楼門建築(長野県最大)の遺構として大変貴重な事から昭和40年(1968)に国指定重要文化財に指定されています。
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