瀧水寺(上田市)概要: 大慧山瀧水寺は長野県上田市真田町殿城に境内を構えています。瀧水寺の創建は正応3年(1290)頃、慧算が龍宮明神を勧請したのが始まりとされます。以来、神仏習合し隣接する龍宮神社の別当寺院として祭祀を取り仕切っていたと思われます。現在の瀧水寺本堂は天正15年(1587)、矢沢綱頼(真田頼昌の3男、真田幸隆の弟、真田昌幸の叔父:当地方の有力国人領主だった矢沢家の養子として入り、以後、真田氏の中心的な家臣として活躍し沼田城:群馬県沼田市の城代などにも赴任しています。)と夫人との発願で再建したもので寄棟、銅板葺、桁行6間、正面1間向拝、内部には本尊である大日如来尊像が祀られています。
瀧水寺護摩堂は弘化3年(1846)、仙石政相(旗本:矢沢領主)が大願主として再建したもので寄棟、銅板葺、桁行2間、内部には水現不動尊が祀られています。瀧水寺観音堂は天保13年(1842)に建てられたもので、入母屋、桟瓦葺、懸造、妻入、唐破風向拝付、向拝部には繊細な彫刻が施されており江戸時代後期の堂宇建築の特徴が見られ、内部には永観年間(983〜985年)、恵心僧都が自ら彫り込んだと伝えられる十一面観世音像が祀られています。十一面観世音像は元々赤坂村にあった岩谷堂の本尊でしたが観音堂が再建された際、当寺に遷されたそうです。山号:大慧山。宗派:真言宗豊山派。本尊:大日如来。
懸造を簡単に説明した動画
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