南宮神社(箕輪町)概要: 南宮神社は長野県上伊那郡箕輪町中箕輪(三州街道・松島宿の街道沿い)に鎮座している神社で、創建は不詳ですが当初は一の宮に鎮座していたと伝えられています。室町時代の文安2年(1445)、当時の箕輪城の城主箕輪左衛門尉義雄が現在地に遷座し領内の安寧を祈願されました。近世に入ると箕輪郷33ヶ村の総社として広く崇敬され明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て、明治時代以降は郷社に列しています。
現在の南宮神社本殿は寛政9年(1797)に建立されたもので一間社流造、棟梁は諏訪大社下社春宮(長野県下諏訪町)と同じ伊藤長左衛門が手懸けています。南宮神社本殿は江戸時代中期に建てられた神社本殿建築の遺構として貴重なことから平成元年(1989)に箕輪町指定有形文化財に指定されています。境内には御神木(推定樹齢600年、樹高25m、幹周8.3m)をはじめ多くの古木があり「南宮神社社叢」として平成元年(1989)に箕輪町指定天然記念物に指定されています。
南宮神社は別称で春宮と称し半期毎に御射山に鎮座する秋宮と御祭神が遷座され、特殊神事である鹿頭奉納神事(永禄元年:1558年、当地域で大干ばつが起こった際、当社に雨乞い祈願をしたことから、神意に感謝し鹿の頭を奉納した事が起源になっていると伝えられています。)は昭和52年(1977)に箕輪町指定無形民俗文化財に指定されています。明治初年から続くとされる祈年祭に奉納される山車飾は昭和63年(1988)に箕輪町指定有形民俗文化財に指定されています。祭神:建御名方命、八坂万売命。
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