大師湯(別所温泉)概要: 案内板によると「 天長2年(825年平安時代)比叡山延暦寺の座主円仁慈覚大師が北向観音堂建立にあたり好んで入浴されたので大師湯と名付けられたと伝えられている。昔矢傷を負った雉子が湯あみして傷をいやいたので「雉子湯」と呼んだこともある。安楽寺開山樵谷、二代幼牛の両禅師の木像(重要文化財)が夜な夜な入浴されるので、尊貴を恐れた村人が遂に木像の目玉を抜き取ったという話もこの大師湯にまつわる伝説である。」とあります。
大師湯は別所温泉にある共同浴場の1つで5人ほど浸かれる湯船があります。泉質は単純硫黄泉(低張性 アルカリ性 高温泉)。効能は入浴で切傷、婦人病、皮膚病など。飲用で糖尿病、痛風、便秘など。北向観音堂の参道近くにあり、往時は薬師堂が隣接していましたが寛保2年(1741)の豪雨により流され、現在は北向観音境内に再建されています。湯船は小規模ですが温泉街の中心付近にあることから、北向観音の参拝者や地元住民からも人気のある外湯として知られています。外観は御堂のような形式で2重宝形造、鉄板葺、大屋根正面には大きな千鳥破風、入口正面には唐破風があり風情を感じさせる湯屋建築です。
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