三日市場神明社(白馬村)概要: 三日市場神明社の創建は不詳ですが白鳳期に勧請されたのが始まりとも云われています。神仏習合時代の御正体の裏には弘安9年(1286)の銘がある事から少なくともこれ以前から鎮座していたと思われます。
古くから沢渡郷の鎮守として信仰され、境内背後の山(標高:875m)に築かれた三日市場城(大宮城・宮原城)の城主沢渡氏の崇敬社として庇護されました。沢渡氏は領主である仁科家の一族で、仁科家本家が衰微すると武田家に従い、武田家が滅亡すると小笠原家に仕えました。
天正16年(1588)には当時の当主沢渡盛忠、牛乗父子によりによって社殿が造営され、現在の本殿と相殿は(寄棟、茅葺の覆い屋内部に鎮座)その当時の古建築の遺構で軒札により建築年代が明確な事から大変貴重な存在で昭和24年(1949)に国指定重要文化財に指定されています。
祭神は神明社が天照大神。相殿の諏訪社は諏訪神、八幡社には八幡神。
三日市場神明社の文化財
・ 本殿(神明社)-天正16年-一間社切妻見世棚造,直線厚板葺-国指定重要文化財
・ 相殿(諏訪社)-天正16年-一間社流見世棚造,厚板葺-国指定重要文化財
・ 御正体(銅製懸仏・2面)−弘安9年−長野県県宝
・ 禁制札2枚-慶長19年:1614年・天正16年:1588年‐白馬村指定有形文化財
・ 絵馬2面‐天正年間:1573〜1593年奉納‐白馬村指定有形文化財
・ 太刀−建武年間−大和国助次作−国指定重要美術品
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