勝善寺(須坂市)概要: 柳島山勝善寺は須坂市大字須坂に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。勝善寺の創建は鎌倉時代初期の正治元年(1199)に明空(井上頼重)が開いたのが始まりと伝えられています。真宗本願寺派の"磯部六ヶ寺"(本誓寺・久保勝善寺・中俣勝善寺・願生寺・西巌寺・普願寺)の1つとして寺運が興隆し、周辺領主から庇護され多くの文書が残されています。案内板によると「 勝善寺には数百通の古文書がある。いずれも中世、近世におけるこの地方の政治、宗教文化に関する重要な資料である。その中の"武田勝頼軍役状"天正6年(1578)ほか9点が市の文化財に指定されている。 須坂市教育委員会」とあります。
当初は水内郡中俣村(現在の長野市柳原中俣)にありましたが元和9年(1623)に現在地に移り須坂藩(藩庁:須坂陣屋)が庇護、水戸徳川家や今出川冷泉家、須坂藩主などの血縁関係者を養子に迎えるなど大きな影響力を持っていたそうです。現在の勝善寺本堂は江戸時代末期の慶応2年(1866)に再建されたもので、入母屋、銅板葺き、平入、桁行9間、梁間6間、正面3間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、16年の歳月がかかり、屋根瓦には三河や松代から職人を招き境内で四万枚の瓦を焼いたと伝えられています。山号:柳島山。寺号:勝善寺。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
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