杉の森酒造(奈良井宿)概要: 杉の森酒造は奈良井宿にあるの典型的な町屋としてここで取り上げました。切妻、平入り、外壁は正面が真壁造り白漆喰仕上げ、腰壁と両面は下見板張縦押縁押え、2階外壁は1階外壁より前に張り出し、伸びた椀木に桁を流し、そこで外壁を支える出桁造、中2階の建物で通常の2階建てよりは軒が低くいのが特徴です。この宿場は雪国の為か軒の出は非常に深く、窓には千本格子を設え、隣家との間には延焼対策と思われる袖壁があります。袖壁は他の地域で見られるような土蔵で屋根上部まで伸びている形式と異なり、簡易的なものですが、火事の延焼やプライバシーの確保などに一定な効果はあったと思います。杉の森酒造は寛政5年(1793)の創業で軒の下にぶら下がる注連縄付の杉玉は建物をさらに印象深いものとしています。
|