盛蓮寺(大町市)概要: 源華山盛蓮寺は長野県大町市社字曽根原に境内を構えている真言宗智山派の寺院です。盛蓮寺の創建は不詳ですが古くは七堂伽藍が軒を連ねる大寺だったとされます。鎌倉時代の中期になると当時の領主に仁科盛遠が木曽義仲の追善供養を営む為、現在地に盛蓮寺を移し仁科家の祈願所としています(仁科氏の一族と思われる仁科二郎が木曽義仲の挙兵に参陣し各地で転戦した事が知られています)。現在の盛蓮寺観音堂は文明2年(1470)に建てられたもので、木造平屋建て、三間四面、寄棟造り、茅葺形銅板葺、平入、室町時代中期に建てられた御堂建築として貴重な存在で昭和24年(1949)に国指定重要文化財に指定されています(盛蓮寺観音堂を模したと伝わる松尾寺薬師堂と類似しています)。
盛蓮寺本堂は木造平屋建て、寄棟、銅板瓦風葺、平入、桁行6間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山門は入母屋、鉄板葺き、三間一戸、八脚単層門、桁行4間、梁間2間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部には閻魔大王とその眷族が安置されています。観音堂の本尊は木像如意輪観音座像で像高77.6cm、、桧材、寄木造、鎌倉後期に制作された古仏像として貴重な事から平成3年(1991)に大町市指定有形文化財に指定されています。仁科三十三観音霊場第25番札所(札所本尊:如意輪観音・御詠歌:濁る世に染まぬ心は この寺の 清き蓮の色香ならまし)。山号:源華山。宗派:真言宗智山派。
盛蓮寺の文化財
・ 盛蓮寺観音堂-文明2年-寄棟,銅板葺き,平入,三間四面-国指定重要文化財
・ 如意輪観音坐像-鎌倉後期-像高77.6p,桧材,寄木造-大町市指定文化財
・ 虚空蔵菩薩坐像-南北朝時代-像高24.1p、桂材、寄木造-大町市指定文化財
・ 薬師如来坐像-文安4年(1447)-桧材-大町市指定文化財
・ 不動明王立像-鎌倉末期-総高98p,像高65p,岩座15.5p-大町市指定文化財
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