水上布奈山神社(千曲市)概要: 水上布奈山神社は長野県千曲市戸倉町大字戸倉に鎮座している神社です。水上布奈山神社の創建は慶長8年(1603)に諏訪大社の分霊(建御名方命)を勧請したのが始まりと伝えられています。以来、北国街道下戸倉宿の鎮守として住民達に篤く信仰されてきました。当初は諏訪社と呼ばれてきましたが天保6年(1835)に現社号水上布奈山神社に改称しています。
現在の水上布奈山神社本殿は江戸時代後期の寛政元年(1789)に建てられたもので一間社流造、こけら葺、総欅造、棟梁は柴宮長左衛門矩重(その他に諏訪大社下社春宮の拝幣殿や北熊井諏訪社本殿などの作品が残っています。)が手掛けています。建物全体には「上り龍・下り龍」・「唐獅子」・「蘇鉄に兎」・「鳳凰」・「竹林の七賢人」・「仙人像」などを模った繊細な彫刻が施され当時の神社本殿建築の特徴が現れている大変貴重な遺構として昭和63年(1988)に国指定重要文化財に指定されています。
又、水上布奈山神社境内には天保10年(1839)に下戸倉宿に働いていた飯盛女52名が奉納した「飯盛女の献燈籠」があり昭和63年(1988)に千曲市指定有形文化財に指定されています。境内に生えるクヌギは幹周2.4m、クヌギとしては市内でも有数な巨木として貴重な事から平成23年(2011)に千曲市指定天然記念物に指定されています。又、本社である諏訪大社と同様に7年毎に行われる例大祭である「水上布奈山神社の御柱祭」は天保13年(1842)以前からの伝統神事として貴重な事から平成12年(2000)に千曲市指定無形民俗文化財に指定されています。祭神:建御名方神。
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