大塚本店(小諸市)概要: 大塚本店は旧北国街道沿いに位置する町屋建築です。 大塚本店は江戸時代後期に創業した老舗造り酒屋で、明治時代初期に小諸義塾の教師だった島崎藤村の作品「千曲川旅情のうた」の中で藤村が当店の酒を飲んで「にごりざけ にごれるのみて 草枕しばしなぐさむ」と詠っています。大塚本店は主屋(店)が宝暦年間(1751〜1763年)、土蔵が文化年間(1804〜1817年)に建てられた建物で、北国街道沿いに建っています。店部分は木造厨子2階建て(通常の2階建より軒が低く、それに伴い2階の天井も低い形式)、切妻、桟瓦葺き、平入りで隣の建物と接する両側の壁は大壁の土壁で仕上げ防火対策を施しています。昭和初期に改装され、当時の洋風建築の要素が取り入れられ、ショーウィンドーや出窓風の格子戸などが見られます。江戸時代に建てられた町屋建築を踏襲し軒が低く抑えられ(江戸時代の町屋建築は高さが定められていた)当時の様子を伝えてくれます。
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