西宮の歌舞伎舞台(東御市)概要: 西宮の歌舞伎舞台が長野県東御市祢津立町に鎮座する祢津健事神社の境内に位置しています。歌舞伎舞台は江戸時代後期の文化13年(1816)に建てられたもので、木造平屋建て、寄棟、金属板葺(元茅葺)、平入り、桁行き8間(約14.5m)、梁間4間半(約8.1m)、舞台の両袖には下坐が設けられ、中央にはコマ式回し舞台と3カ所の「せり上げ(舞台を上下させ、役者を奈落から登場させる施設)」、「セリ分ケ(舞台の背景を左右に分け、裏の背景に早変わりさせる施設)」、「セリ出シ(舞台の背景を前後させ立体的な動きを見せる施設)」、「田楽返し(舞台背景をどんでん返しさせる施設)」を備えています。
回しのある舞台としては、日本で最古とされ「舞台見るなら西宮へ、芝居見るなら東町へ」と言われるほど優れた歌舞伎舞台として広く知られていました。古くから続けられている農村歌舞伎と舞台は当時の庶民文化を象徴する貴重なもので昭和57年(1982)に長野県指定県宝(有形民俗文化財)に指定されています。
祢津健事神社の創建は不詳ですが境内は祢津城上の城の砦跡とされ当地の鎮守と思われます。拝殿は入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行6間、正面1間唐破風向拝付き、本殿は一間社流造銅板葺き、外壁木部朱塗り。祭神も判りませんでしたが例祭で「御柱祭」が行われている事から諏訪大神が祭られていると思われます。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-長野県教育委員会・東御市教育委員会
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