長安寺(長和町・長久保宿)概要: 五雲山長安寺は長野県小県郡長和町長久保に境内を構えている曹洞宗の寺院です。長安寺の創建は江戸時代初期の元和4年(1618)依田川辺にあった宮昌庵(阿弥陀堂)を曹洞宗の道場としたのが始まりと伝えられています。寛永4年(1627)に当時の小諸城主松平憲良が開基となり「於大の方」(徳川家康の生母)の位牌を安置、さらに寛永7年(1630)洪水で大破した堂宇を現在地に再建し長安寺と改称しています。
現在の長安寺経蔵は江戸時代末期に建てられたもので土蔵平屋建て、切妻、桟瓦葺、平入、外壁は白漆喰仕上げ、明治4年(1871)の火事で本堂他多くの堂宇が焼失する中唯一当時の建物として残されています。経蔵の天上は格天井で狩野派絵師の武重桃堂など多くの絵画で彩られ内部には朱塗りの八角輪蔵(高さ3.5m、幅2.2m、朱塗、八角造り回転式、内部には大般若経600巻が収められています。)が設置されています。長安寺経蔵は貴重な事から昭和53年(1978)に長和町指定有形文化財に指定されています。山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、薬医門、「五雲山」の山号額が掲げられています。本堂は木造平屋建て、寄棟、銅板葺き、平入、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山号:五雲山。宗派は曹洞宗。本尊:釈迦如来像。
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