西念寺(飯山市)概要: 松雲山唯称院西念寺は長野県飯山市大字飯山愛宕町に境内を構えている浄土真宗小谷派の寺院です。西念寺の創建は鎌倉時代の天福元年(1233)、親鸞聖人の高弟、成然房が下総国一野谷に開山したのが始まりと伝えられています。
成然房は九条関白兼実の御家門の公家出身で俗姓は藤原氏中村頼国と称しましたが建保2年(1214)に下総国幸嶋郡に無実の罪で配流された際に稲田の地で布教活動を行っていた親鸞聖人に教化を受け弟子(二十四輩第六番)となり法名「成然」を授かりました。
その後、下総国幸嶋郡に戻り草庵を設けたのが西念寺の前身である妙安寺で、その跡地には成然房の墓碑が建立されています。
その後、安土桃山時代の慶長元年(1596)に松平忠頼が後ろ盾になり宗玄が分寺し西念寺を創建、以降は松平家の庇護の元寺運が隆盛します。
以来、松平家の移封に随行し浜松(静岡県)、深谷(埼玉県)、佐貫(千葉県)、掛川(静岡県)と移り寛永16年(1639)に松平忠倶が飯山藩(藩庁・飯山城)に移封される事に伴い城下である現在地に境内を移し山門の正面が飯山城になるように配されています。
西念寺は松平家の家臣達の菩提寺となり境内裏の高台にはの家臣達の墓碑が建立されています。山号:松雲山。院号:唯称院。宗派:浄土真宗小谷派。本尊:阿弥陀如来。
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