若宮八幡神社(松本市)概要: 若宮八幡神社は長野県松本市大字筑摩に鎮座している神社です。若宮八幡神社の創建は不詳ですが、伝承によると松本市に信濃国府があった時代に勧請されたのが始まりと推定されています。信濃国府は奈良時代に上田市付近から松本市付近に移ったとされる為、奈良時代から平安時代にかけて勧請されたのかも知れません。寛文10年(1670)に松本城の鎮守社が新たに造営される事を受け、当社の社殿も老朽化していた事から当時の松本藩の藩主水野忠直の計らいにより当地に移築されました。明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て村社に列しています。祭神:仁徳天皇。
若宮八幡神社本殿は案内板によると「 この社殿はもと松本城本丸の大堀の中の島に祀られた松本城鎮守守若宮八幡社の社殿であったが寛文10年(1670)にこの地に移されたものである。社殿は一間社流れ造りの簡素なものであるが室町時代の様式をよく残している。城内鎮座の社殿の中で江戸時代以前のものは全国的にみても他に類例がないので、小規模な社殿ではあるがその価値は高い。 松本市教育委員会 」とあります。若宮八幡社本殿は松本城の鎮守社で安土桃山時代に建てられた神社本殿建築の遺構として大変貴重な事から昭和28年(1953)に国指定重要文化財に指定されています。松本城は天正10年(1582)から天正13年(1585)にかけて大規模な拡張整備が行われている事からその頃に社殿が造営されたと思われます。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-松本市教育委員会
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