平尾大社(佐久市)概要: 平尾大社は長野県佐久市上平尾に鎮座している神社です。平尾大社の創建は中世この地を支配した平尾守信が勧請したのが始まりと伝えられています。平尾氏は小県の依田出身の氏族で依田姓でしたが、守信が当主の永正年間(1504〜1521年)に主家である大井氏に従い当地に移り住み平尾城を築城、地名に因み平尾姓に改称している事から平尾大社も同年代に勧請されたと思われます。以来、平尾氏の崇敬社として庇護され天正3年(1573)は平尾右近将監源守芳の本願により本殿を再建しています。
平尾大社本殿は一間社流造、こけら板葺、千木や長押など桃山時代の様式が見られる一方で海老虹梁や木鼻には地方独特の手法や工法採用されていることから中世後期の当地方の建築様式を知る貴重な存在として昭和49年(1974)に佐久市指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、切妻、銅板葺き、妻入、間口1間、奥行き2間、外壁は真壁造板張り。付近には同じく平尾氏が開基庇護した守芳院があり平尾山山頂には奥社が祀られているそうです。祭神:品蛇和気命。
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