うなり石

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うなり石・概要: うなり石は木曽路(中山道)の宿場町である奈良井宿(長野県塩尻市)の北端に位置し、浄土真宗大谷派の寺院である専念寺の参道沿いにあります。伝承によると、昔、この大石は夜になると毎日のように「ウーウー」と唸る事から「うなり石」と呼ばれ、奈良井宿の住民や旅人達に恐れられてきました。そこで、住民達は石の隙間を狙って何本も釘を打ち付けましたが、何の効果も得られず困り果てていると、誰かが酒を飲ませて酔わせてみようという話しになりました。そこで、大石にたっぷり酒を降り注ぐと不思議とうなり声を上げる事は無くなったと伝えられています。現在でも錆び付いた釘が数本石に突き刺さった跡を見る事が出来ます。

実際は、石の隙間に風が入り込み、偶々その形状が笛のような構造になってしまい、聴きなれない音を発生したと思われます。多少、粘性がある酒が隙間に入り込んだ結果うまくその隙間が埋まった又は、隙間の形状が変化したのではないでしょうか?

奈良井宿(長野県塩尻市)は木曽路(中山道)の設置された11の宿場町の中でも最大規模を誇り、宿場内には5つの寺院が境内を構えています。うなり石のある専念寺は寺院であると同時に浄土真宗大谷派関係者の宿としても利用され、特に身分が高い門跡などが利用する格式の高い部屋も用意されていました。又、境内は奈良井宿の北端の高台に位置する事から、国が定める重要伝統的建造物群保存地区に選定されている町並みを見下ろせる景勝地となっています。

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※「木曽路(中山道):歴史・伝承・伝説」は「郷土資料辞典」、「日本の城下町」、「観光パンフレット」、「観光地案内板」、「関係HP」等を参考にさせていただいています。ただし、推論、私論が多い為、参考にする場合は自分で現状や資料などで確認してください。リンクはフリーですが写真、文章の利用は許可しませんので御理解の程よろしくお願いします。