旧白井家表門(長野市松代町)概要: 白井家は石高100石の松代藩(藩庁:松代城)の中級武士で白井初平の代で元方御金奉行や御宮奉行などを歴任し、白井平左衛門の代に文武学校(松代藩の藩校)権教授などを務め佐久間象山(松代三山の1人、松代藩士、兵学者、朱子学者、思想家)とも親交がありました。現在の建物は弘化3年(1846)に建てられた長屋門(門扉の左右に長屋を設けた門形式)で間口20m、三間一戸、寄棟、桟瓦葺き外壁は鏝仕上げ、腰壁は下見板張り縦押縁押え、で背面には陪臣が住まう居住区が付設されているのが大きな特徴です。
一般的に長屋門は身分の高い家だけが許される特権的な格式のある門ですが松代藩では天保年間(1830〜1844年)以降は中級武士でも許されたようで数多くの長屋門が建築されました。
白井家の表門は意匠的には軒を低くとり左右には出窓(武者窓)を設けるなど松代藩の中級武家屋敷の典型的な長屋門で、平成12年(2000)に表紫町から現在地に移築保存されています。旧白井家表門は当時の長屋門建築の遺構として貴重なことから昭和49年(1974)に長野市指定重要文化財に指定されています。
長屋門を簡単に説明した動画
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-長野市教育委員会
|
|