向源寺(上田市)概要: 西講山向源寺は長野県上田市常磐城に境内を構えている真宗大谷派の寺院です。向源寺の創建は室町時代の永正17年(1520)、浄空(更級郡塩崎の康楽寺の次男、向源寺前身寺院の住職家に入り婿となった。)が開いたのが始まりと伝えられています。戦国時代に武田信玄の影響下に入ると天文17年(1548)には信濃の豪族である村上家との戦の際には武田軍の本陣として利用され、永禄9年(1566)には信玄から境内で陣をとることを禁じた朱印状を賜っています。この朱印状(縦32.0cm、横45.5cm)は信玄の侵略した地域の宗教施設を保護するという領土経営を示す貴重な史料として貴重な事から、昭和54年(1979)に名称「紙本墨書武田信玄朱印状」として上田市指定有形文化財に指定しされています。当初は上田原にありましたが寛永3年(1626)に現在地に移り、宝暦6年(1756)に境内の整備が概ね完成に至っています。
向源寺山門は切妻、桟瓦葺、一間一戸、薬医門形式。本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、正面1間向拝付き。又、小林一茶が数年間過ごしたことでも知られ第十四世の換沼氏とは親交が深かったとされ、一茶の手紙や縁の品を所有しています。山号:西講山。宗派:真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
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