宗吽寺(上田市)概要: 海堂山宗吽寺は長野県上田市中央に境内を構えている真言宗の寺院です。宗吽寺の創建は不詳ですが什慶が開山したとされ、元々は上田城付近にありましたが、上田城を築城の際に現在地に移され慶英法印によって中興開山しています。上田藩(藩庁:上田城)の藩主となった仙石氏と松平氏の祈願所として庇護され、「海野町本陣日記」には藩主が松平氏の時、参勤交代の際には宗吽寺が出立の吉日を決めていたそうです。境内に安置されている石幢は正平四年(1349)と南朝方の年号が刻まれていることから、当地方が北朝方が多い中唯一の南朝方の勢力圏だったことがわかります。宗吽寺石幢は切妻の家型で正面と左右の3面に2体の地蔵尊が彫り込まれる珍しいもので「為天長地久御円満也 空阿弥陀仏敬 正平□年己丑七月五日」の銘も刻まれ資料的価値も高い事から昭和57年(1982)に上田市指定有形文化財に指定されています。山門は一間一戸の鐘楼門で入母屋、銅板葺き、2層目には高欄が周り、花頭窓付。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行7間、正面1間向拝付き。山号:海堂山。宗派:真言宗。本尊:阿弥陀如来。
|