本陽寺(上田市)概要: 妙栄山本陽寺は長野県上田市中央6丁目に境内を構えている日蓮宗の寺院です。本陽寺の創建は文禄4年(1595)、当時の小諸藩主仙石秀久が正室・本陽院殿(戒名:本陽院殿槃室妙栄大禅定尼)の菩提を弔う為、大乗院日達上人を招いて開山したのが始まりと伝えられています。当初は小諸城の城下町にありましたが元和8年(1622)、仙石忠政が6万石で上田藩に移封になると随行し上田城の城下である現在地に移ってきています。仙石家時代の上田城下では芳泉寺が当主(藩主)、本陽院が正室や側室子息の菩提寺として大きな庇護を受け寺運も隆盛しています。
現在の本陽寺本堂は寛文12年(1672)に仙石政俊(上田藩2代藩主)が施主となり再建されたもので、木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行10間、正面1間軒唐破風向拝付き、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、隣接する庫裏の玄関は明治20年代に上田城内にあった藩主居館(御屋方)から移築された格式の高いもので唐破風屋根が印象的です。元禄5年(1692)建立の仁王門(切妻、本瓦葺、三間一戸、八脚単層門)の右手には元禄初期に上田城の鬼門鎮護の為に建立された番神堂(三間社流造、桟瓦葺、正面向拝付)があります。
境内の裏側には仙石忠俊(三代城主予定だったが28才で他界)や本陽院殿、11基の童子・童女の墓があり境内の139.24uが昭和56年(1981)に上田市指定史跡に指定されています。毎年10月14・15日に行われる「ざくろまつり」は境内に建立されている鬼子母神堂の祭礼で「ざくろを神像」を奉納すると子宝に恵まれると信仰され数多くの参拝者が訪れています。山号:妙栄山。宗派:日蓮宗。本尊:十界曼荼羅。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒)-妙栄山本陽寺
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