岡城(上田市)概要: 岡城の築城年は不詳ですが岡村氏の居城として築城されたものを戦国時代の天文年間(1532〜1554年)に武田家臣、馬場美濃守によって大改修され、武田氏の北信濃戦線の重要拠点として機能します。岡城は甲州流築城術の特徴である丸馬出しと三日月堀を備えた大規模な平城で浦野川をを外堀に見立て周囲に空掘をめぐらした梯郭式の城郭です。城郭の規模が南北200m、東西450m、中心に本丸があり、3方(東、西、北)を囲むように2の丸が配され、3カ所の出入り口は全て三日月堀、南側は浦野川で削られた崖地となっています。永禄3年(1560)に海津城(松代城)が築かれると次第に重要性が失われていったようで近世以前に廃城になっています。現在は市営住宅や田園になっていますが三ヶ月濠の形や土塁の一部が残り郭の形状も読み取ることができます。岡城の城跡、東西460m、南北265m、総面積75000uは中世の平城の遺構として貴重な事から昭和47年(1972)に上田市指定史跡に指定されています。
|